パーキンソン病は腸から始まる?
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〇パーキンソン病発症の20年前から便秘
パーキンソン病は、ゆっくりと進行するのが特徴で、運動障害などの典型的な症状が現れ始める10年以上前から、パーキンソン病の発症に関わる異常が起こり始めるということが研究により分かっています。
運動障害以外に高い確率で起きるのが、便秘や睡眠障害、疲労、排尿障害などの自律神経障です。
パーキンソン病の疫学調査では、パーキンソン病だと診断される20年ほど前からこの自律神経障害が出現していると報告があります。
例えば、発症する20年前から便秘が始まり、10年前から悪夢や大声の寝言、レム睡眠行動異常、5年前からうつ症状が始まる傾向がある、とも言われています。
〇パーキンソン病の原因は、もともと腸にあった?
パーキンソン病の方は、脳の黒質という神経細胞の中に「α(アルファ)シヌクレイン」という異常なタンパク質が蓄積しており、これが原因となってドーパミンが減少しパーキンソン病を引き起こすと考えられています。
この「α(アルファ)シヌクレイン」は、パーキンソン病の方の腸管にある神経の集まりにも存在しており、腸で発生したこのαシヌクレインが迷走神経を介して脳へ移動し、黒質に到達しているのではないかという仮説が立てられています。
また、便通が1日1回未満の人は、2回以上の人に比べて4.1倍パーキンソン病になる確率が高いなどの報告もあるそうです。
※迷走神経は、感覚神経・運動神経の一つで、脳の繊維の90%までが腸から脳へと情報を運んでいます。
〇まずは便秘解消!
パーキンソン病については、まだまだ研究段階のことが多いですが、便秘改善は、パーキンソン病の治療効果を上げるためにも重要なことなのです。
便秘は腸の動きも悪くなっているので、薬が腸まで届かず、ほとんど吸収されないので、薬物治療の効果を下げてしまいます。
ほねつぎデイサービスでは、ご利用者さまに楽トレ(複合高周波EMS)を提供しています。
腸の蠕動運動を助けるので、胃腸の働きが活性化されるといわれています。
また、インナーマッスルを鍛えることで内臓の位置が整い便秘の解消に効果が期待できます。
ほねつぎデイサービスではパーキンソン病の改善プログラムをご用意しております。
体験会は随時開催しております。お気軽にお問い合わせください。
【参照】
治療法の確立を視野にパーキンソン病の発症メカニズムを解明 | 順天堂 GOOD HEALTH JOURNAL|2021
平山正昭『パーキンソン病と腸内細菌』2022